ESDコーディネーターが教える!
イオナイザーの機種選定方法 ~ワーク編~

静電気のトラブルは、製造現場において重大な問題を引き起こす原因となることがよくあります。その解決策として注目されるのが、イオナイザーの導入です。しかし、イオナイザーにはさまざまなタイプが存在し、用途や条件に応じた適切な選定が必要不可欠です。
本記事では、特に代表的な『高周波ACタイプ』と『パルスACタイプ』を例に、最適なイオナイザーを選ぶためのポイントを詳しく解説します。

≪ESDコーディネーターの豆知識≫
何故、ACタイプを選んだのか?というと、DCタイプは原理的にプラスの放電針の摩耗が早く、イオンバランス(オフセット電圧)が崩れやすい、又はイオンバランスコントロールでマイナスイオンを減らして調整するので、除電性能の変動が大きいからです。

今回は、特に「ワーク」に着目!
製造現場では、ワークごとに異なる静電気トラブルが発生するため、それに対応したイオナイザーの選定が不可欠です。本記事では、ゴミやホコリ、くっつき詰まり、静電気破壊防止の観点から、ワークに応じた最適なイオナイザーの選び方を解説します。

▼ 目次 ▼
除電対象ワークによるイオナイザーの選定
 ①ゴミ・ホコリ対策
 ②くっつき詰まり対策
 ③静電気破壊防止対策
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除電対象ワークによるイオナイザーの選定

ワーク(除電対象物)の種類によって『起こりうるトラブル』と『必要な対策』は異なります。
ワーク別のトラブルを明確にして最適なイオナイザーを選定します。
【ワーク】
電気・電子部品、半導体、基板、ガラス、フィルム、樹脂、作業台

①ゴミ・ホコリ対策

小型のワークにはスポットタイプイオナイザーが有効です。
ER-VS02はノズルにより最大0.7MPaのエアーが使用出来ので、業界最強レベルの除塵性能を持っています。
例:Panasonic:ER-VS02、ER-VW、ER-X001

作業台で作業者が扱う場合はBOXタイプとガンタイプが有効です。
特にパルスエアーを発生させるタイプは除塵能力が飛躍的に向上します。
例:Panasonic:EC-B01、EC-B02、EC-G02(全てパルスエアータイプ)

搬送中に幅の広いワークの除塵にはエアーを集中的に出すバータイプが有効です。
例:Panasonic ER-X064 ×2ヘッド

②くっつき詰まり対策

小さく軽いワークには微風除電可能な、微風ファンタイプとパルスACタイプが有効です。
例:Panasonic ER-F12SA、ER-Xシリーズ

③静電気破壊防止対策

原理的に逆帯電の発生が無い『高周波ACタイプ』をお勧めします。
次の場合には『パルスACタイプ』を十分調整の上で使用した事が有ります。
条件1:高速で移動するワークの除電(電子部品のテーピングマシン等)
条件2:風を当てられないワーク(クリームはんだ印刷後等)
条件3:長距離での除電(ワークとイオナイザーの間に大きな稼働物が有る等)
条件4:広い範囲の除電(樹脂シートやガラス等)

最適な除電対策機器の選定なら三和電材にお任せ!

イオナイザーの選定は、ワークの特性や用途に応じた慎重な検討が必要です。Panasonic製品は、多機能かつ安全性に優れたモデルを数多く提供しており、さまざまな現場で活用されています。さらに、ESDコーディネーター資格を有する三和電材では、長年の実績と専門知識を活かし、お客様のワークに最適な除電対策機器を提案できます。具体的なご相談や製品選定の際には、ぜひ三和電材にお問い合わせください。

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